11月のマルチピッチの基本ステップに参加できないメンバーを募り、企画した。当初案は広沢寺だったが、阿寺の岩場が今年いっぱいで閉鎖するということで登り納めに。本科・研究生の4名はこれが最初で最後の阿寺になってしまった。東吾野駅から歩き、岩場には8時半到着。
扇形のコンパクトな岩場で、まっすぐ伸びる樹林帯と沢筋に囲まれた空間。ルートの名称、各プロテクションや終了点のワイヤー、トイレ、至る所に開拓者の皆さんの愛を感じた。グレードは5.7~5.10が中心で、ビギナーの練習に向いている。閉鎖は名残惜しい。
さて、今回の主目的はダブルロープでのマルチピッチ登攀の動作を学ぶ(確認する)こと。まず平地を使い、中村・秋永ペアで一連の動作の意味を伝えながらデモンストレーション。次に、橋本・池松ペアで練習。
その後、松本・池松・中村組と、金澤・橋本・秋永組に分かれて、以下のルートの登攀と懸垂下降を実践した。
(おまけ)
「フレミッシュベンド」懸垂下降の上端のつなぎ合わせに用いた方法。ロープの径が異なる際に有効。解きやすいが、引っかかりやすい。
15時に撤収。トイレ利用料を払うため、帰り際に大野道場に立ち寄った。大野さんや埼玉岳連の大先輩などにご挨拶できた。関東近郊の大切な岩場を開拓、管理してきてくださった方々に感謝したい。
<所感>
◯中村
ダブルロープシステムでのマルチピッチクライミングが久しぶりだったため、手順等を再確認することができて良かった。今後も練習を積み重ね、より確実な技術と知識を身に付けたい。
◯橋本
念願のマルチピッチを学ぶ事ができました。どんな状況下でも冷静に対応できるようまずは基本動作をしっかりとマスターしたいと思います! 最後はちょこっとリードもできたし、大満足です。お正月は自宅でコソ練です。
◯池松
岩登りの経験が浅く、基本的な身体の使い方が未熟であることを実感できました(岩に近づきすぎて視野が狭くなり、手掛かり足掛かりを見つけられない等)。練習を積み重ね成長していきたいです。また、マルチピッチでのリードとセカンドの役割と全体的な流れを自分なりに理解することができました。支点構築やリードでの中間支点の作り方等も今後練習していきたいです。緊張や怖さもありましたが、終わってみるともっと登りたいという気持ちです。前回の日和田で出来なかった岩登りをすることができ、漸くスタートラインに立てた気がします。企画してくださった秋永さん、サポートしてくださった諸先輩方、ありがとうございました。
◯秋永
まずは自ら声に出しながら手順、意味を確認することができ、勉強になった。冬山や、来年の沢・夏山シーズンに向け、良いマイルストーンになった気がする。また登りましょう!