埼玉県内の最高難度(?)秩父槍ヶ岳を予定していたが、土砂崩壊による通行止めのため登山口まで行けないことが判明、大ナゲシ北稜に変更した。
前夜に神流川河川敷に幕営、翌朝くりみ橋手前の林道脇に駐車。
くりみ橋まで歩く
くりみ橋の手前の斜面に取り付く。沢沿いを歩き過ぎてしまい、いきなり迷った。
急斜面を暫く直登、北稜の支尾根上に出て、薄めの藪を漕ぎながら歩くと北稜に合流。直ぐに空中懸垂の岩場となる。30mロープをダブルロープにして懸垂。1本だと不足するかもしれない。
岩と土のミックス壁が何度も現れ、巻いたり直登したり。
野栗諏訪山手前 土壁をルートファインディング/急斜面
手足をフル回転させて越えてゆき、野栗諏訪山に到着。
野栗諏訪山の南壁の弱点を探し出して急斜面を下り(山頂から西側に踏み跡や残置シュリンゲがあるが、東の斜面の方が正解かもしれない)、壁の基部をトラバース、北稜に戻ると標石「七」のコルだった。道が不明瞭で目指す北稜のコルを見失うことのないように注意した。
標石「七」のコルから野栗諏訪山を望む
1356m手前の岩壁基部
小ナゲシ山頂で「小(ちぃ)」を叫ぶ
その先で2度目の懸垂下降。50mロープ1本では厳しいだろう。
少し行くと岩場が現れる。
それを越えると大ナゲシ山頂。皆で「大(おお)」と言いながら記念撮影。
大ナゲシ山頂で「大(おお)」を叫ぶ
意外に赤岩峠まで遠く、アップダウンが続く。峠から林道までも長かった。高度感抜群の急斜面のトラバースが続いたり。足が棒になってしまった私にとって下山が核心だった。
『藪岩魂-ハイグレード・ハイキングの世界-』掲載の最高難度ルートをコースタイム通りに行けたのはラッキーでもあり誇らしくもあり、皆で喜びあった。
ミックス壁は稜線から離れずに登れるところを淡々と登る。核心は野栗諏訪山から標石「七」のコルまでのルートファインディングかもしれない。ここで進むべき北稜やコルを見失ってしまうと長いロスタイムが生じるだろう。
<装備>
クライミングロープ:8mm×30m 2本
<行程>
くりみ橋6:20~北稜7:40~下部ハング懸垂下降地点7:45~野栗諏訪山9:00~標石「七」のコル9:20~1356mピーク9:40~小ナゲシ10:40~懸垂下降地点10:50~大ナゲシ12:00~赤岩峠12:25~くりみ橋14:10