前日の午後に和光市駅に集合し、大野さんの車で裏妙義国民宿舎跡に18時くらいに着。あずま屋の下で寒さに凍えながら宴会、翌朝に備えて早めの就寝。
4時前に起床、5時にヘッドランプを点けて出発。妙義湖沿いの車道の途中には散策者用の立派なトイレがあって利用できる。GPSを見ながら取付に。まだ暗い。ピンクテープが目印。
初めは急な踏み跡を辿る。ざれていて歩きにくい。まもなくネットの記録でよく見る「あたご社」の標識がある。
朝日に紅葉が映える。ざれとちょっとの岩を交えてP6の凹角。フリーで登れるとする記録もあるし、ロープを出すと時間もかかるので、そのまま登ることにする。凹角に入らずに登った。
まもなく懸垂下降点。残置シュリンゲあり。30mロープ2本を連結して降りる。
岩の谷間のような着地点から向かって左に岩壁をまわって、立木のあるところが次の岩場P7。終了点は見えない。駿谷さんリードで。なかなかコールがかからず、ロープも30mでいっぱい。末端がほぼ余らないくらいだった。
続いて大野さん、田中さんがアッセンダーで続く。日陰での待ち時間は寒い。待っている間に後続パーティが現れた(このパーティーはOSコンビの知り合いだった)。最後の私はロープを結んで登る。出だしはボコボコでホールドスタンスとも豊富、後半に傾斜が緩んでからの手がかりが乏しい。ペツルが一つ。右にまわりこんだ。ロープがいっぱいで稜線まで上がりきれず、途中でピッチを切ってビレイしてくれていた。
そして再び懸垂下降。ここでも30mロープ2本を繋げる。着地点が見えないのでロープを腰にぶら下げて。下の立木に派手な緑の荷造りロープが見えたので、ロープいっぱいまでそこを目指して下りたが、(懸垂してきた岩に対して)少し右上の鞍部を目指した方が良かったようだ。50mロープでは足りないだろう。
上の鞍部からP12の登り。核心らしいので、クライミングシューズに履き替えて登る。
出だしは岩場ではなく急なざれ場で、念のため途中の立木に一箇所支点をとる。すぐにやや被り気味の岩に出る。クラックの脇にハーケンがあるのでクリップ。ハーケンの上にホールドを探してみたが、あまりよくないので左のキラキラ光っている鎖を掴んでぶら下がって登った。シューズの甲斐なし。
藪の中を上がり切ってみると、支点を取る場所がない。少し下に戻って、灌木に巻いてある支点を使う。後続を引き上げ、繋げたロープの下側を手繰り寄せて次が登るという手順を繰り返した。
核心を終わった後の歩きルートはかなり足場が悪く、何度もしゃがみ込んで下りた。
ギザギザの眺めに見とれながら、仙人窟に着く。橋状の岩があって潜ってみる。
最後の懸垂下降はロープ1本で。長い長い道のりで山頂に着いたのは13時だった。
ここからは登山道なのだが、まだ気は抜けない。何本続くかわからない鎖に、時折ぶら下がって降りる。
のぞき穴からは歩いてきたルートの全貌が見渡せる。行ったりきたりして楽しんだ。
なんとか明るいうちに国民宿舎跡に戻ることができた。
<行程>
裏妙義国民宿舎跡5:00~北稜取付6:00~P7 8:00~P12 10:00~仙人窟11:30~相馬岳山頂13:00~国民宿舎跡15:00