6:30 八ヶ岳山荘に集合する。
我々本科生(40、41期)のうち、アイスクライミング経験者は平さんのみ。楽しみ8割、不安2割で美濃戸口河原奥に向かう。思ったほど寒くなく、木村Lによると氷が少し薄いかもということだった。
まずは右の氷瀑基部で、木村Lからアイスクライミングの”いろは”を教わる。
<備忘録>
■ギア/システム
・アイススクリューの打ち方
自身の腰から胸までの高さで打つ。
・5cmルール
氷からの露出長が5cm未満の場合はハンガーにカラビナをかける。5cm以上の場合はスリング等をタイオフする。ただし、スクリュー長が10cm以下は不可。
・シングルロープ(1ストランド)でのビレイアンカー、ハーフロープ・ツインロープ(2ストランド)でのビレイアンカー
マルチピッチでのビレイアンカーは、クライマーの邪魔にならないように登攀のラインから少し横にずれた場所に構築する。
・流動分散ではなく固定分散を用いる。
・アイススレッド
スクリュー長は16cm以上で、捨て縄は径7mm以上。
種類:ゼロスレッド、Vスレッド、Aスレッド
アイススレッドは、衝撃荷重がかかる用途には向かないと言われている。
・回収可能アイススクリュー
・トップロープの構築方法
・アイススクリューの設置場所
・振られ止め
続いて、右の氷瀑をトップロープで交代しながら、繰り返し登攀する。
<備忘録>
■登攀方法
・シングルアックス、ダブルアックス
・Xバランス、三角バランス2パターン、対角バランス
・フッキング
・アックステンション
蹴込みはヒザを孤の中心にして回転運動させ、下から打ち込む気持で。
肘を中心に手首のスナップを利かす。
腰を落として腕をまっすぐ伸ばした状態から立ち上がる。
シングルアックス/ダブルアックスと、Xバランス/三角バランス/対角バランスとを組み合わせつつ、適宜フッキングを使いながら、各自それぞれ4~5本登攀した。
13:00に終了し、八ヶ岳山荘に戻る。
14:45発の茅野駅行のバスは満員だった。
<感想>
■大野
初めてアイスクライミングを経験した。
数種類のアックスを試させていただいたが、重さ、グリップ、刃の角度によって、刺さりやすい、抜けにくい、握りにくい等、自分に合う道具を決めるのは難しい。道具のメンテナンスが非常に重要だと感じた。
最後は腕に力が入らず握っているアックスを落としそうだった。しっかり足で立ち上がれていないから腕にばかり負担がかかっている証拠だ。
木村L、きめ細やかなご説明ありがとうございました。田中SL、サポートいただきありがとうございました。
■平
アイスクライミング、苦手です。力と道具(財力)なんでしょ、と思っていました。
今回は何種類かの登り方の違いを試すことができたのが面白かった。省力できる登り方が少し分かったかも。また、スクリューをお借りして初めて使ってみたが、片手で支点を作るのは至難の技だった。いつか使う日が来るのかどうか(どうもこない気がする)。
途中でアックスを握っているのが辛くなったものの、最後はいちばんラクに登れました。もう少しアイスクライミングをやってみても良い気になっています。その前に古くて重たいアックスは何とかせねば!みなさま、ありがとうございました。
■駿谷
最初はアックスやアイゼンが氷に対してどの程度効いているのかがよく掴めなかったが、繰り返していくうちになんとなく塩梅が分かってきた。
一本目では完全な垂壁に思えた箇所が徐々に寝た斜面に思えてきて、最後はそれなりに楽しく登攀することができた。
今回はとりあえず体験してみたゾ感が否めないが、今後の山行に役立てたいと思う。
木村L、丁寧なレクチャーをありがとうございました。田中SL、ずっとビレイしていただき感謝です。またやりたいです!
■高橋
初めてのアイスクライミングに年内から心躍らせていた。縦走用の12本爪アイゼンで挑戦したが、前爪を氷に効かせるのはなかなか難しかった。
アイゼンとアックスがある分、通常のクライミングに比べて簡単に感じたがリードクライミングとなるとアイススクリューを氷に打ち込むのは大変難儀ではないかと感じた。
繰り返すたびにスムーズに登れるようになっていく自分がいて、とても楽しい講習となりました。あと2本は登りたかった(笑)
木村L、田中SLに感謝です。ありがとうございました。