田中さん、駿谷さんからお声がけ頂き、赤岩尾根にお供させて頂いた。
赤岩尾根はネット情報で知ってはいたが、バリエーションルートのため山塾に入るまでは自分が行くことはないと思っていた。そのような感情もあってか、お誘い頂いた時は緊張感と嬉しさと、なんとも言えない気持ちだった。
11/2(火)18:50に西武秩父駅集合。レンタカーで中津川方面へ向かう。秩父方面を勝手知ったる小生が運転。向かう途中の秩父市浦山の不動名水で飲料水を補給。
20:30頃にはニッチツ鉱山奥の幕営地点に到着。さっさとテントを設営、高橋のテントに一同集合ししばし懇親を深めた。
翌日は6:00予定だったが皆の準備が早いこともあり、5:40出発に。
ヘッドランプを使用して舗装路を下る。恐らく小学校だったであろう木造建物の裏側から取りつき、きれいに下刈りされた檜林の斜面を登り始める。なかなかの急登。上部に見える地平線と樹林の間に青空が顔を出したので赤岩峠かと思ったが支尾根を登りつめただけだった。
そこから暫く登り続け赤岩峠に到着。田中Lの指示でハーネス、ヘルメットを装着した。いきなり赤岩岳を直登すると思いきや、岩根の北面に進路をとりルンゼを登る。
その先に現れた小ピークを登ると西上州の山々の大展望が望めた。大ナゲシが眼前にそびえ、浅間山や八ヶ岳が美しい。
樹林帯の急登で赤岩岳山頂に到着。そこから東へ伸びる稜線上を歩く。幅1mあるかないかの稜線で両側は切れ落ちているもののツツジなどの低木が生えており、高度感はそれ程でもない。
赤岩尾根は痩せた岩稜で進むべき尾根を見誤ることはないと思っていたが、進行方向が変わるピークで見事に間違ってしまった。田中Lは先読みされており、すぐに復帰することができた。本コースのような山でもこんなルートミスがあるのかと改めてバリエーションの難しさを実感した。
暫く歩くと1583m峰手前のピーク取りつきに到着。岩場を北側にトラバースして登るか正面から登るか。北側のトラバースは足元が狭くかなり不安。正面からロープを張って登ることに。リードは田中L、ビレイは高橋。セカンドの駿谷さんはブルージックロープを使用して登った。
私は革製の登山靴を履いていたので微妙なスタンスに足を置く際は気を遣ったが安定して登ることができた。その先には1583m峰の姿を確認することができた。
なかなかの岩登りになりそうだ。こちらは正面を登らず南側にトラバースしてから取りつく。トラバースもバリエーションらしくスタンスが乏しいので注意しながら通過した。登攀ルートを探して取りつくが、先々を読まないと行き詰まってしまう。手元足下だけでなく登攀ルートのファインディングにも気を遣った。結構な高さの岩場だが問題なくフリーで登ることができた。
ここでようやく一本とって、各々行動食を口にする。
その後は急峻な下りと登りを繰り返しP3の取りつきに到着。チムニー状のルートをロープで登ることに。リードは駿谷さん、ビレイは高橋、セカンドは田中L。チムニーは狭くザックが引っかかるので体を上げるのが厄介だったが、そこをクリアすれば何のことはなかった。頂きにはP3の看板があった。下りはスタンスに乏しいが樹木が多いのが救いで、木を掴みながら慎重に鞍部に目指す。進行方向に立派な岩峰があり、それがP1であることは確認するまでもない。鞍部から詰めていき、最後の岩場をフリーで登る。頂きからの眺めは最高。今年の紅葉は不評らしいが、標高の高いところは本当に美しい。また、青空が紅葉を引き立ててくれた。
記念撮影後にP1を下り八丁峠まで。八丁峠から落合橋までは意外に時間を要した。
無事に下山し達成感を得る。西武秩父駅に併設された祭りの湯で汗を流し時刻は15:00。狙っていたホルモン屋は未だ準備中のため近くのファミレスで反省会。最後の〆は山盛りポテトと赤ワイン。
岩場では足の置き場や登山靴の踵を上げないことに気を遣ったが、安定して登下降できたことで自信を持てた。また、岩場のルート探しの難しさ(取り付きのピンクテープ探し、登攀ルートの先読みなど)も経験できて良かった。機会があればまた同様の山行を楽しんでみたい。
<行程>
上落合橋5:40~赤岩峠7:05~八丁峠11:30~上落合橋12:00