谷川岳・西黒尾根

  • 期間 2018-12-16
  • メンバー L鈴木百(25期)、小林英(25期)
  • 記録 小林英

鈴木が狙っている谷川岳東尾根の観察がてら、今シーズンの雪山初め。

■12/15(土)
土合駅泊。待合室は閉鎖され、他の場所も火気使用禁止になってしまったが、3~4組が泊まっていた。トイレがいちばん暖かくて居心地がいいのは相変わらずだ。

■12/16(日)
5:10に駅を出発、ロープウェイ駐車場に立ち寄る。林道ゲート前の休憩舎(登山指導センター)に泊まれれば楽なのだが、12/1から2/17までは閉鎖されている。先を歩いていたパーティは西黒尾根入口を通過して行った。
6:20、尾根入口(標高800m)から登り始め。積雪は数十センチというところだろうが、しっかりトレースが付いており歩きやすい。すぐ上にいた大人数のパーティはラッセル訓練とのこと。7時、1000mを越えた辺りで日の出となった。木の間越しに見える峰がモルゲンロートに染まり、振り返ると白毛門も美しい。気温は-7℃だが、無風快晴で暖かく感じる。
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特に困難もなく高度を上げ、1400mを越えて眺望が開けたところでアイゼン装着。天神平スキー場の向こうに赤城山の連なりが浮かんでいる。もう少し進んだ平坦部では落ち着いて東尾根を観察できた。下半は緩やかだが、急激に立ち上がって黒い岩肌を見せ、オキノ耳へと続いている。積雪期の登攀は3月にほぼ限られる。
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西黒尾根最大の難所であろうラクダのコブ(1516m)手前では、雪から岩が覗きクサリも出ていた。雪を踏んだ跡を参考に足の置き場を見極め、クサリを使ったりピッケルを岩に掛けたりで乗り越える。そうこうしているうちに空は薄く曇ってきた。
鈴木が不調不良で普段のスピードが出ず、後から来たパーティに追い越される。ゆっくり高度を上げる間に次第に風が出て日も陰ってきた。ザンゲ岩辺りから風が強まり地吹雪状態。さらに1900mを越える辺りでは先行のトレースが消えかけているほどだ。トマノ耳に登頂し、写真だけ撮って早々に下りる。とてもオキノ耳まで行くコンディションではない。
肩ノ小屋に入って休憩してから天神尾根を下山。高度を下げると風も収まり、晴れはしないまでも元の穏やかな天候となった。熊穴沢避難小屋は全体が出ており、覗いてはみなかったが実際に使える様子。その後、時には固定ロープも付いている難所があると思っていたがトラバースで通過。振り返ると西黒尾根の全景を望めた。
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これまで天神平に下りる際はスキー場の端を通っていたが、今年は夏道に沿ってトレースが付いたらしく、トラバースのままロープウェイ駅に到着した。
(文中敬称略)

<行程>
12/16 土合駅5:10~西黒尾根入口6:20~ラクダのコブ(1516)9:20~トマノ耳11:35~肩ノ小屋11:45-12:10~熊穴沢避難小屋12:50~ロープウェイ天神平駅13:40

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