通例のカモシカ山行(夜間歩行)では夜通し歩くが、今回は奥多摩から秩父へ抜けるルート上でフォーキャストビバーク(予定の上のビバーク)と組み合わせ、ツェルトでの山中泊とした。
【行動記録】
■6/16(土)降ったり止んだりの小雨
JR青梅線川井駅 11:40集合、12:00発。出発時は曇り空だったが間もなく降り始め、歩道上で雨具を着ける。
赤杭尾根取付(12:30)~ズマド山(13:40、山腹通過)~赤杭山(15:10)~曲ヶ谷北峰(17:30)~川乗山(17:40)~踊平(18:30)~日向沢ノ峰(19:10)~仁田山(20:30)~有間峠(21:00)~林道の間の尾根の1200m小ピーク(21:40)
メンバの疲労度と先の地形から、ここでのビバークを決定。リーダーのツェルトで休憩して体を温めてから各自にツェルト設営した。井上とゲストのツェルト張りはリーダーがバックアップ。
■6/17(日)降ったり止んだりの小雨
簡単な朝食を摂り、5:40出発。
タタラノ頭(6:15)~橋小屋ノ頭(「有間山(橋小屋の頭)」の山名標がある、6:50)~滝入ノ頭(昭文社地図では滝ノ入頭、7:50)~鳥首峠(8:40)~ウノタワ(9:40)~大持山(10:30)~小持山(11:10)~シラジクボ(11:50)~武甲山(12:30)~一の鳥居(14:20)
【記録者所感】
◆夜間歩行
先頭を歩かせて貰ったがルートファインディングが難しかった。地図とコンパスで方角を確認するものの道を見つけられないことが度々あった。
特に雨が強くなった後は、疲労と体が冷えたことで体力的にも辛くなり、滑って転んだり集中力が落ちていた。
夜も眠れなかったため、翌日は睡魔に襲われて、歩きながら寝ている時が何度かあった。
◆ビバーク
ツェルトを張るのは初めてであったが、全面的にバックアップしていただき、とてもよく張れたようだ。
軽量化のため、銀マットとGoreTexシュラフカバー+サバイバルヴィヴィを試した。私には寒さが厳しかった。次回はエアーマットを持参したい。
◆読図
目的地の合わせ方が適当でないことがある。スキルがまだ十分ではないと感じた。
道迷いをしそうな場所を地図上で事前にチェックし、現地で注意できるように、と教えて頂いた。心掛けたい。
◆歩き方(下り)
個人的に下りが苦手であり、早く歩けない。指の根本に重心を置くコツを教えていただいた。
加えて丹田と体幹を意識して歩くことを心掛けることで安定した歩行ができた。早くは歩けないが少しずつでも正しい歩き方で体を作り、転ばずに安定してそれなりの速さで歩けるようにと努力したい。
厳しい2日間でしたが、雨の中でのツェルト張りや夜間歩行時に先頭を歩くことの難しさを経験でき、大変勉強になりました。
天候は2日目も降ったり止んだりでスッキリ雨が上がらず秩父の山並みはほとんど見ることができなかったが、霧雨の森はとても幻想的でマイナスイオンたっぷりの非常に気持ちの落ち着く山歩きでした。
【SL追記】
・状況が許せば大持山付近まで前進してビバークする計画だったが、上記の通り、有間峠から少し登った地点で泊。夜が明けてから歩いてみると尾根が細い箇所もあり、たとえ時間があっても未経験者には夜間の前進は難しかったかもしれない。
・橋小屋ノ頭を過ぎて、昭文社地図にあるヤシンタイノ頭(1100m)は気づかずに通過。ルート上のただのコブで、意識せずに道を辿っていると見落としてしまうらしい。
・その代わりでもないが、滝入ノ頭との間に「しょうじくぼの頭」の標識があり、「三十三尋の滝を経て白岩へ」の古い指導標が立っている。地形図にも昭文社地図にも道はなく、廃道の模様。