紅葉も終わりを迎えようとしている11月下旬、上州の山へ行きたく、「上州のマッターホルン」と異名をとる碧岩~大岩を選定。
■11/22(土)
夕方、小林英をピックアップし関越道にて三段の滝・碧岩登山口へ向かう。下仁田に近いうどん屋で食事を済ませ、下仁田から南牧川に沿って入って行き、20時には登山口到着。
寝るには早いため、車中で翌日の打ち合わせをしながら持参の日本酒を楽しむ。気持ち良く酔いが回り、22時頃就寝。
■11/23(日)
5時起床。普段の生活より多い7時間睡眠でカラダは快調。
駐車場には10台ほどのスペースがあり、トイレもキレイで非常に便利な印象。到着時には自分らを含め2台駐車していたが、朝になると1台増えていた。
車内で朝食を取り、6時駐車場を出発。
駐車場隣のグランドを抜け、沢沿いを三段の滝へ向かって進む。三段の滝までは要所に桟道が設置され、何回か沢を渡り返しながら足を進める。橋もきちんと整備されハイキングというイメージ。沢沿いからは碧岩、大岩がそそり立ち見えた。
30分ほど歩くと、50mの落差を誇る三段の滝が現れる。この滝だけでも見に来る価値あり。
三段の滝は左岸から急登し落ち口の上へ。そして緩やかな居合沢本流を進み、巨岩を巻き碧岩沢へ出る。沢道はふかふかの枯葉の絨毯になり秋ならではという歩き方ができ楽しめた。ルート的には、ケルン、赤テープ、標識があり分かりやすく感じる。
さらにその先へ足を進めると落ち葉から石混じりの沢道へ変わり、二股を左へ進むと急な尾根への取付きに入る。尾根までの道は上がるほどに傾斜が増し嫌らしい。数箇所ロープの設置もあり、雨が降ると足元が滑りやすく厳しくなるという印象を受けた。
登りきってからの尾根は平らな道が続き、すぐに碧岩への分岐に到着。そこから少し下って鞍部から碧岩へ登り返す。
右から左からと岩場を登る。足場が悪い箇所、下を見ると切れ落ちた場所もあり、注意しながら進むと、最後の二段20mの岩に突き当たる。ここには固定ロープが何本か張られていて、今回山行の核心と思われる。
ロープにはなるべく頼らず、岩や立ち木で三点支持を意識しながら慎重に登って碧岩に登頂。360度の好展望。ここで一本取り、次のポイント大岩へ向かう。
大岩へは先ほどの碧岩分岐を経由するため、登ってきた岩場を下りる。二段20mは固定ロープに頼りクライムダウン、古びていて少し不安になるロープではあったが、問題なく下りられた。
碧岩分岐からは雑木林を歩き、しばらくすると岩稜帯に変わり、何回か岩場を直登したり巻いたりを繰り返すと頂上に到着してしまった。今回参考にした『藪岩魂』(打田鍈一)にはこの岩稜がコースのハイライトとあるので、二人してやってしまったという表情。
頂上からは先に登った上州のマッターホルンこと碧岩の全体を観察し、また周囲360度最高の景色を堪能した。今回の山域は1000mを超える程度の標高だが、3000m級に景色や岩場の楽しさで負けておらず、山の価値は標高とは無関係と感じられる瞬間だった。
一本取っても時間に十分余裕があったため、ハイライトと気付かずに巻いてしまった岩場を直登し再度頂上へ。左側が切れ落ちた岩稜だが、やはり碧岩の方が核心と思えた。その後は往路を戻り下山。
<行程>
三段の滝・碧岩登山口6:00~三段の滝6:30~碧岩8:10~大岩9:20~三段の滝・碧岩登山口11:40
偶然ですが、この翌日(11月24日)、まったく同ルートをトレースしてきました。登山口にある登山届のポストに、お二人の登山計画書を見つけた時は驚きました。前日となる23日は裏妙義の木戸前ルンゼというところを登り、明日どうしようかと悩み決まったのが昔から気になっていた碧岩というわけです。/松本