八ヶ岳・編笠山~権現岳

  • 期間 2014-02-09~2014-02-11
  • メンバー 松井(L、26期)、小林英(25期)、二見(27期)
  • 記録 小林(英)

■2/9(日)
あずさ1号で小淵沢に入り、編笠山を越えて青年小屋に幕営の予定だったが、前日の大雪のため列車ダイヤ大幅乱れ。小淵沢に3人が集合したのは16時近くで、それからタクシーで富士見高原ゴルフコースへ。運転手に聞くと今回の雪は50cm程度積もったとのこと。
登山口(標高1350m)から40分ほど歩き、盃流し手前の樹林(1490m)にテントを張った。

■2/10(月)
4:30出発。晴れ、-10℃。
スノーシューのトレースを辿り、編笠山へ向かう。トレースにはもちろん助けられるが、数多い道標が雪の上に出ており迷うことはない。ルートの傍ら(1750m付近)にある岩屋「臼久保岩小屋」はかつて修験者やマタギが実際に使ったもの(富士見町HP:http://www.town.fujimi.lg.jp/page/nishi-dake.html)で、今でもビバークできそうだ。
樹林を行くと、1900m付近で傾斜が急になり、アイゼン装着。
スノーシュートレースは標高2100mの道標で消失。その先は、風の加減なのか大雪以前と思われる踏み跡が断続的に現れる。ところどころ雪が深く、踏み抜くと膝上まで潜る。
樹林帯を出て振り返ると甲斐駒~鳳凰三山の眺めがよい。眼下には街がパノラマで広がっている。
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編笠山頂からあらためて周囲を見渡すと、富士山が雲から頭を出し、鳳凰三山~仙丈ケ岳~甲斐駒ヶ岳。木曽駒ヶ岳を盟主とする中央アルプス。独立の御嶽山。北アルプスを槍・穂高から右へ追ってあの辺が立山・剱か。残念ながら雲に霞んでいるのは鹿島槍・五龍あたり。
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O ギボシ~権現岳

二見は腹具合が悪く辛そうだが、ここから引き返すよりは青年小屋で休もうと前進を決定。ところが小屋までまったくトレースがなく、樹林の中で潜りまくる。ここで初めてワカンを着けたが、雪の下の空洞まで踏み抜いて胸まで沈んだりする。ようやく樹林を抜けると数多の大岩の転がる斜面で、ここも雪を踏むと岩の間に落ちる。青年小屋まで思わぬ苦労をした。
CIMG3105

小屋から西岳方面にトレースがあるがテント場は無人だった。開放されている冬期小屋は畳敷きで窓のひとつが開き昼間は暖かそうなので、二見にはここで休んでもらう。松井と小林は小屋の傍らにテントを張って休憩、食事。日没近くなってテントを撤収し、小屋内にフライを張って就寝。小屋そのままでは広すぎるが、空間を仕切ればそれなりに暖まる。

■2/11(火、祝)
二見は小屋で待機、ふたりは進路を偵察する。早めの帰宅を考えて小屋への帰着を遅くとも8:30と決めた上で5:30出発。晴れ、無風、-15℃。
権現岳方面はノートレースで最初からワカンを履き、昨日と同様のラッセルになる。ルートは樹林が開いているので判るが、赤テープなどの目印は見当たらず、広く雪面が出た箇所では先の樹林の入口を探す場面もあった。
ノロシバ(狼煙場)手前の急斜面はワカンのまま靴先でキックステップ。
CIMG3124 ノロシバへ

6:40 ノロシバの道標(2530m)に到達し、今回はここまでとする。せめてキレットに下りるハシゴまで行きたかったが、列車ダイヤ乱れの時点でケチがついたので仕方がない。ギボシや権現山頂を見上げてから引き返した。

小屋内を清掃して出発。編笠山東側をトラバース気味に下っていくルートもあるが、そちらにはトレースがなく雪崩の恐れもあるので来た道を戻ることにする。編笠山頂では昨日以上の眺望を楽しめた。山頂手前でキレットに行く若者2人組と、だいぶ下って2000mを過ぎてから熟年5人のパーティと擦れ違う。我々のトレースがあるので楽に登れるだろう。
12:30 元のゴルフ場に下山、タクシーを呼んだ。

(文中敬称略)

<行程>
2/9 富士見高原ゴルフコース16:40~盃流し手前(泊)17:20
2/10 盃流し手前4:30~編笠山10:50~青年小屋(泊)13:00
2/11 青年小屋5:30~ノロシバ6:40~青年小屋7:30-8:30~編笠山9:30~富士見高原ゴルフコース12:30

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