第2回RRT(レスキューロープワーク訓練)~鷹取山の巻~を企画、実施した。初回の天覧山の岩場の巻では、リーダーレスキューの一通りのデモを見て、登り返し・介助懸垂・倍力システムでの引上げなどを練習した。今回はレスキュー訓練で定番だという鷹取山公園に行き、「コの字裏トラバース」の奥の岩場を使って、より実践的な練習をすることができた。
★アプローチは、京急線追浜駅よりバス(湘南たかとり循環)に乗車、たかとり小学校にて下車。
坂道を少し戻り、分岐横の階段から鷹取山公園に入ることができる。今回使用する場所は磨崖仏に近いので、ここから入るのが良い。
<今回実施したこと>
①リーダーレスキュー
-1 仮固定~自己脱出
-2 登り返し
-3 介助懸垂
②セカンドレスキュー
以下、写真と共に振り返る。
①-1 リーダーレスキュー序盤
開始時:セカンド役=リードのビレイをしている状況。
→ 仮固定
→ プルージックでの荷重移動
→ テンションロープ・フリーロープの固定、自己脱出
①-2 登り返し
登り返し~バックアップ付懸垂下降への切り替え。
足をかける側のスリングは60cmなど短いもので、ガースヒッチにすると良い。
①-3 介助懸垂
PASを用い、自分(救護者)と要救護者との距離を調整する(通称、振り分け)。
懸垂下降時には、
・ワンターン+BU(バックアップ)
・ツーターンにBU無しで仮固定をしたいときは”割を入れる”
・ツーターン+BU
のそれぞれを試した。ターンさせる理由は、2人分の荷重がかかると懸垂下降時のデバイスの滑りが早くなることから、制動を強くするため。
②セカンドレスキュー
練習として、<セカンドのビレイ→(a)ビレイデバイスからムンターへの切り替え→(b)ムンターでのロワーダウン→(c)1/3システムでの引き上げ>の3ステップをつなげた。
想定する状況は、
・セカンドが登攀中、登れない等の問題があり、降りたがっている
・ロワーダウンの途中に再度引き上げる必要が出てきた
という流れ。
最後に、コの字裏トラバース側(下の写真・左)にトップロープを張ったり(窪みが手前に傾斜していて全然手がかからない!ゲキムズ)、コの字トラバース(同・右)を見学したりした。練習したい内容に応じて、様々な活用ができそうだ。
ちなみに、今回の練習場所は陽当りが悪くて、普通イメージするより二周りくらい大きなヤブ蚊がファンファン飛んでいる空間だった。虫除けスプレーを持っていたが、効果が不十分で数十か所も刺されてしまった。次回は蚊取り線香を必ず持参したい。