第1回RRT(レスキューロープワーク訓練)~天覧山の巻~を企画した。
勝手ながら名前をつけたのは、今後も継続的に実施していきたいからだ。毎年7月や11月に救助訓練(通称、夏サバ・秋サバ)があるが、年に1~2回程度では到底覚えられない。今回は特に、通常の講習では扱いきれない「リーダーレスキュー」の一連の流れを学ぶことを目的とした。
飯能中央公園に集合し、天覧山へ。
桜が綺麗だ。のんびり写真など撮りながら、岩場に向かった。
リーダーレスキューの一連の流れのデモンストレーション。リーダーレスキューとは、リードが登攀中に何かしらのトラブル・怪我によって動けなくなった場合、セカンドがレスキューに向かうという意味である。ざっくり書き出しても、
・ビレイヤーの自己脱出
・登り返し
・仮固定
・要救護者(リード)のピックアップ
・介助懸垂
という数々の手順がある。今日は解説を聴きながら、全体の概念について教わった。
要救護者(リード)をピックアップ
その後、セカンドレスキューで重要な倍力システムでの引上げの練習を行った。これは、リードがセカンドをビレイしている際にセカンドに何かトラブルが発生し、下ろすよりも引き上げた方が近い場合を想定している。
3分の1引上げシステム
5分の1引上げシステム
9分の1引上げシステム(5分の1からの移行が簡単)
最後に、介助懸垂の練習を行った。斜度や距離感、要救護者の体格によってPASの長さの調整が難しい。
他にも、立木を使った引上げや、倍力システムを独立させるピグリグなど、様々なロープワークを実践した。
わずか一日であるが、沢山のことを教わり、咀嚼に時間がかかりそう。
継続的に開催して、身体で覚えられるようにしていきたい。
本計画はロープワークの楽しさを覚えるきっかけとなれば、という想いが発端です。
例えば倍力システムのあれこれについては、実際の現場ですぐ使えるものではないことは承知の上で行っています。
従って、うろ覚えの状態での実践はたいへんなリスクを伴いますので、身体が記憶するまで(いわゆる条件反射に近い状態まで)は決して使うことのないようお願い致します。